【日本経済新聞を読む】日本の賃金は低水準?伸び悩む給料問題
こんにちは、中の人です。
昨日、なんとiPad miniの次世代が発表されましたね!なんと今度のminiはapple pencilが対応されたのだとか。もう少し待てばよかったな、と後悔する中の人。
さて、iPadの話はさておき、今日は日本経済新聞の一面のアタマ記事『賃金水準、世界に劣後 脱せるか「貧者のサイクル」』を紹介して行きます。
日本は賃金が低い。
目に見えて分かるデータを朝っぱらから突きつけられた気持ちでした。
グラフを読む1:最低賃金と生産性
基本:最低賃金とは
すべての企業が従業員に支払う最低限の時給。正社員だけでなく、パートやアルバイト、派遣社員らも対象だ。厚生労働省の審議会が毎年、都道府県を4ランクに分けて改定の目安額を示し、各地域が具体的な金額を決める。最低賃金を下回る賃金を払っていた企業には罰金が科せられる。最低限の生活を保障する狙いがあり、多くの国にこうした制度がある。
正社員の給料を時給換算した時、この最低賃金を下回っていると社会問題になるということです。アルバイトやパートは時給換算しやすくて分かりやすいですよね。
最低賃金が一番高い国は「サンマリノ」
サンマリノが一番最低賃金が高いんですね……って、「サンマリノ」ってどこ?
と、筆者はなったので、まずサンマリノについて。
サンマリノ共和国、通称「サンマリノ」は、イタリア半島の中東部に位置する世界で5番目に小さい国家です。
東京都世田谷区ぐらいの大きさ(と言っても愛知県民にはピンとこないので、中部国際空港がある常滑市より少し大きい)、人口3万人。バチカン市国のようにイタリアに周囲を囲まれた国です。
まるでラピュタに出てきそうな、天空の城ですよね。
国全体が世界遺産で、ザ・観光スポットといった感じでしょうか。
このサンマリノこそ、最低賃金が世界で一番高い国なんだそうです。そして、生産性も一番高いということが読み取れます。
ギリシャとほぼ変わらない日本の最低賃金
2018年10月時点で、日本の平均最低賃金は874円。最高は東京都の985円、最低は鹿児島県の761円。1円プラスの762円には沖縄県、秋田県など11県が名を連ねています。ちなみに、愛知県は898円。神奈川県と同率です。
(参考→
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/)
ギリシャ問題については、下のブログが詳しかったので、気になった方はどうぞ。
生産性も低い日本
日本の生産性に低さは、このグラフを見れば一目瞭然です。
一番高いサンマリノから1.5万米ドル引き離され、フランス、イギリスと同水準。そもそも、フランスやイギリスは日本より賃金をもらっているため、日本は賃金と生産性が見合っていないことも指摘できると思います。
普通に考えたら、労働と対価が見合っていなければ労働意欲は低下します。当たり前のことです。
ここには、日本特有とも言われる年功序列問題が深く根ざしていると指摘できると思います。
グラフを読む2:日本だけ時給が低下
またこの記事には、驚くべきデータも掲載されました。
こちらはOECDによるデータですが、日本の時給は20年間で9%も低下したという事実を叩き出しました。
バブル崩壊以降、日本の賃金は下がり続けている。現在、景気が良いと言われてはいるが、賃金は上昇していない。
そんなメッセージが、この記事から伝わってきました。
この状況に一石を投じるのが小西美術工芸社のデービッド・アトキンソン氏。
低賃金を温存するから生産性の低い仕事の自動化・効率化が実施されず、付加価値の高い仕事へのシフトが進まない。その結果、生産性が上がらずに賃金も上がらない。いわば貧者のサイクルに日本は陥っているというわけだ。
日本で働く上での覚悟
ここで、日本で働く意味を改めて振り返る必要があると筆者は思いました。特に、留学生の方です。
日本企業は、どんなに改革を行なっていると言っても年功序列。年上の社員が一番多くの賃金を貰い、どんなに営業成績を納めたとしても若手の賃金は薄い。
これが現実なんです。
確かに、今の日本は人手不足。「働きたい」といえば、業界を選ばなければ簡単に仕事が見つかる時代です。
だからこそ、現在の日本企業の賃金状況には注意しなければいけないのです。
労働時間は長いが、給料は薄い。
この現状が変わる日がくるのでしょうか。
まとめ
ちょっと今回は深刻な内容になってしまいましたね。
感想、意見などお待ちしています。